AddictEsc.-結局私が悪いんだ【Music Video】

AddictEsc.

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873 回視聴・ 44いいね・ 2025/04/14

AddictEsc.-結局私が悪いんだ【Music Video】

泥濘の中を、どれだけ歩いたのかも思い出せない。
ただ、前を見て進んだはずだった。
正しい道を選んだと思っていた。
でも気がつけば、目の前には崖。
戻ろうとしても、道はもうない。

汗を流し、涙を流し、血を吐いた。
それでも届かない場所があることを、
風が耳元で囁いてくる。

「お前のすべては、無駄だったよ」と。

その言葉が、どこからともなく繰り返されるたびに、
心の中の“見えない壁”に打ちのめされていく。
立ち上がろうとする力も、徐々に削れていく。

叫んでも、誰も振り向かない。
嘆いても、世界は変わらない。
それならいっそ――

「逃げるより、自分を責めた方が、まだ楽だ」

そう思うようになったのは、
痛みに慣れたからではない。
希望を失くしたからでもない。
自分で自分を罰することが、一番納得できたからだ。

「どうして、あの子たちみたいに、笑えないんだろう」
「なんで、私はいつも取り残されるんだろう」
「ねぇ、努力が足りなかったのかな？」

そうやって、ひとつずつ自分を削っていった。
周囲の“優しい声”さえ、毒のように刺さった。
「君のせいじゃないよ」
「頑張ってるの、知ってるよ」
その言葉が届かない場所に、自分はいた。

鏡に映るのは、どこか歪んだ顔。
“普通”になれない自分を、いつからか「出来損ない」と呼ぶようになった。
その方が、楽だった。

運命のせいにして逃げることもできた。
でも、そうしなかった。
選んだのは、「全部、私が悪い」と刻むこと。

その方が、無力感よりマシだった。
脳が壊れる前に、理由が欲しかった。

だから、
だから、
だから――

「どんなに祈っても、足掻いても、結末は変わらなかった」

手を広げて嗤う“何か”の前で、
私は静かに諦めた。

心が砕ける前に、終わらせた。

「そう、結局……私が悪いんだ」
言葉にすれば、不思議と少しだけ、痛みが薄れた気がした。
それは逃げではなく、“納得”だった。

誰かが悪にならなければ、終わらないこの世界で、
私は喜んでその役を引き受けた。
誰かの救いのためでも、世界のためでもない。

ただ――
これ以上、傷つかないために。

そして、誰も知らないまま
一人の“悪役”が、静かに幕を引いた。

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